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/ Gekkan Dennou Club 147 / Gekkan Dennou Club - 2000.8 Vol. 147 (Japan).7z / Gekkan Dennou Club - 2000.8 Vol. 147 (Japan) (Track 1).bin / music / ltw / plg_vl.txt < prev    next >
Text File  |  2000-06-27  |  5KB  |  143 lines

  1. /=======================================================================
  2.  
  3. ◆バーチャルアコースティックボード PLG100-VL,PLG150-VL
  4.  
  5.  
  6.  一般的にはVA音源,物理モデル音源と呼ばれている物で、仮想空間に仮想楽器
  7.  
  8. を作りだし、振動を与えるなどして発生する音をシミュレートしてしまおうとい
  9.  
  10. う代物です。特に管楽器の音色はPCM音源では不可能なリアルなサウンドが得ら
  11.  
  12. れます。しかしその反面、演奏方法をちゃんと再現してやらないときれいな演奏
  13.  
  14. になりません。PCM音源の代わりにVA音源を使っても同じようにデータを作って
  15.  
  16. いてはむしろ変な音になってしまう事もあります。VA音源を使うにはそれなりの
  17.  
  18. 心構えも必要です。ストリングスやギター等の音色もありますが、単音しか発音
  19.  
  20. 出来ないのでやはり管楽器が主な用途になるでしょう。以下の説明も管楽器を前
  21.  
  22. 提に解説します(他の系統の楽器だと意味合いが違ってくる部分もあります)。
  23.  
  24.  
  25. VLボードを使ったデータ作りですが、まずはXG音源を初期化します。
  26.  
  27. .EXCLUSIVE {$43,$10,$4C,$00,$00,$7E,$00} /XG SYSTEM ON
  28.  
  29. 次にVLボードをどのパートで使用するか決定します。
  30.  
  31. .EXCLUSIVE {$43,$10,$4C,$70,$00,$00,$03} /VL Part Assign
  32.  
  33. この例では最後の$03で「Ch.4にアサインする」という意味になります。1~16Ch.
  34.  
  35. が$00~$0Fになります(10進表記でも構いません)。
  36.  
  37. これで、アサインしたパートでVLボードの音色を選びます。バンクセレクトMSB
  38.  
  39. 33,81,97がVLボードの音色です(詳しくはマニュアルを見てください)。
  40.  
  41. @97:112,66 /AltoSax!
  42.  
  43. これでVLボードから音が出せるんですが、ただ音色をVLにしただけではかえって
  44.  
  45. 変な音でなってしまう場合があります。キレイな音を出すためにいくつかの設定
  46.  
  47. をします。
  48.  
  49. .EXCLUSIVE {$43,$10,$57,$00,$00,$10,$00} /VL Breath Mode
  50.  
  51. ブレスモードを設定します。XGフォーマットのエクスクルーシブではないので注
  52.  
  53. 意してください。最後の$00がブレスモードのパラメータです。
  54.  
  55. $00 : BC/WX ブレスコントローラ(CC No.2)で息を送る量をリアルタイムにコン
  56.    トロールできます。
  57.  
  58. $01 : Velocity ベロシティのみでコントロールするため、発音後に変化を与え
  59.    られません。
  60.  
  61. $02 : Touch EG 発音時はベロシティ、発音後はアフタータッチでコントロール
  62.    します。
  63.  
  64. $01 Velocity ではVLを使う意味ないですからBC/WXかTouch EGを使う事になりま
  65.  
  66. す。BC/WXはウィンドコントローラやブレスコントローラを使う場合に、Touch EG
  67.  
  68. は打ち込みで使う感じですが、LIKE THE WINDでは1つのコントロールで足りる
  69.  
  70. BC/WXモードを使ってみました。Zのみで使う場合はTouch EGの方が使いやすいか
  71.  
  72. もしれません。
  73.  
  74. 次にVL独自のパラメータを操作できるようにします。VL独自のパラメータには、
  75.  
  76. ・プレッシャー:息を吹き込む強さ
  77. ・アンブシュア:口の構え(楽器によって意味が異なるので注意)
  78. ・タンギング:舌を使って変化をあたえる
  79. ・スクリーム:絶叫したような音を出す
  80. ・ブレスノイズ:息もれのノイズ
  81. ・グロウル:LFOによる揺れを発生
  82. ・スロートフォルマント:共振による息の変化
  83. ・ハーモニックエンハンサ:倍音成分を強調
  84. ・ダンピング:損失エネルギーの大きさ
  85. ・アブソープション:高周波数域のエネルギー損失
  86.  
  87. があり、これらを任意のコントロールチェンジNo.に割り当てて操作します。コ
  88.  
  89. ントロールチェンNo.は3,8,9,12~31などの機能が割り当てられていないNo.を使
  90.  
  91. います。さらにそのコントローラで変化する度合いも設定します。
  92.  
  93. .EXCLUSIVE {$43,$10,$4C,$09,$03,$03,$03} /VL Pressure CCNo.
  94. .EXCLUSIVE {$43,$10,$4C,$09,$03,$04,$7F} /VL Pressure Depth
  95. .EXCLUSIVE {$43,$10,$4C,$09,$03,$05,$08} /VL Embouchure CCNo.
  96. .EXCLUSIVE {$43,$10,$4C,$09,$03,$06,$7F} /VL Embouchure Depth
  97.  
  98. この例ではプレッシャーをCC No.3、変化の度合いは最大の127に、アンブシュア
  99.  
  100. をCC No.8、変化の度合いを127に設定しています。
  101.  
  102. $43,$10,$4C,$09 の後の $03 がVLボードをアサインしたパートです。この場合
  103.  
  104. Ch.4です。他のパートにアサインした場合はここも変えて下さい。
  105.  
  106. その次の$03や$04が設定する項目です。これ以外はマニュアルを参照してくださ
  107.  
  108. い(手抜きですみません)。で、最後が設定値になります。
  109.  
  110. 通常使用するのはこのプレッシャーとアンブシュアが多いでしょう。他のコント
  111.  
  112. ローラは必要なければコントロールチェンジなどは設定する必要はありません。
  113.  
  114. これで準備は整いました。
  115.  
  116. @97:112,66    /AltoSax!
  117. Y3,127        /Pressure
  118. Y8,64        /Embouchre
  119. r cdefg
  120.  
  121. で、多少マトモな演奏になるはずです(アンブシュアは中央(64)が標準値)。
  122.  
  123. が、このままベタ打ちしてはVLボードが泣きます。基本的にはプレッシャーで息
  124.  
  125. 使いを表現していきます。さらに豊かでリアルな変化を得たいときはアンブシュ
  126.  
  127. ア、その他のパラメータを変化させます。
  128.  
  129.  
  130. 他にVLボードでは音色エディット等も可能ですが、その辺はさすがにZだけでや
  131.  
  132. るのはキツイですね。最終的にZで作るにしてもXG Works上でいろいろといじっ
  133.  
  134. てみる事が、VLボードの理解への近道です。あと、実際に楽器が演奏できると有
  135.  
  136. 利ですね。パラメータがリアルなので実際の演奏に近いイメージで入力できると
  137.  
  138. 思います。ちなみに私は管楽器の演奏方法なんて全然解りません。小学校の時に
  139.  
  140. リコーダーは持ってた(?)ような気はするけど(笑)。
  141.  
  142.  
  143. (EOF)